食物アレルギー(食物依存性運動誘発性アナフィラキシー)

食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(FDEIA)

小学校に上がるまでは、「食品を食べたらアレルギー症状が出てくる」のがよくある症状ですが、年長児以降では、「何か特定の食品(例えばエビとかカニ)を食べたときだけアレルギーになる」とか、「何か特別な条件が揃うとアレルギーになる」という事が多くなります。食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(FDEIA)もその一つです。なお、アナフィラキシーについてはこちらをご参照ください。

小麦製品などを食べた後に運動するとアレルギーになるのがFDEIA

成人では主に小麦製品(麺類やパン類など。ただしどんな食品でも起こりうる)、小児では小麦製品やエビ・イカなど(その他の食品でも起こりうる)を食べた約1~2時間後に運動をすることで、顔の一部が腫れたり、血圧が下がって失神したり、息が苦しくなるというのが主な症状です。学校に通っている場合には、例えば昼食後の体育などが最も危険だといえます。学校の先生方にも知っておいていただきたいアレルギーです。

痛み止め・解熱剤で更に危険度アップ

痛み止めや解熱剤(主にピリン系)を飲んでいると、FDEIAが起きる確率が更に上がることがわかっています。生理痛・頭痛の薬や総合感冒薬などに痛み止め・解熱剤の成分がよく含まれていますので、注意が必要です。

対処法・注意点など

気持ち悪くなる程度のアレルギー症状なら、休ませて様子を見てもいいですが、失神したり倒れたりするほどの激しいアレルギー症状(アナフィラキシー)が起こった場合にはすぐに入院施設のある病院へ連れて行きましょう。予防としては食後1時間前後の運動を避けること、薬を飲んでいる場合には更に気をつけることです。学校では昼食後すぐの体育の授業などは避けるように注意していただきたいと思います。発作を繰り返す場合にはエピペンを処方してもらったほうがよいでしょう。

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