食物アレルギー(口腔アレルギー症候群)

植物の花粉とラテックスや果物のもつアレルギー物質が良く似ているため、花粉にアレルギーを持つ人が果物やラテックスにもアレルギーを持つ様になる病気で最近増えています。ある特定の果物や野菜などを触った所が腫れて痒くなる、口の中やノドの奥がイガイガする、眼周囲が腫れる、気分が悪くなったりフラフラするなどの症状が出ます。ラテックスは天然ゴムです。手袋・日用ゴム製品・避妊具・医療器具など日常の様々なシーンで使われています。病院でラテックスを含む手袋で触られて気分が悪くなる事もあります。

花粉による口腔アレルギー症候群について

杉やひのきと並んで中国地方で注意が必要なのはハンノキです(白樺が生えている地域では白樺も)。ハンノキは町中の公園や山などにたくさん生えている樹木です。ハンノキはだいたい1~6月に花粉を飛ばしてアレルギー症状の原因になります。中国~九州地方ではアレルギー性鼻炎の患者さんの2割程度がハンノキにも感作されています。ハンノキにアレルギーがある患者さんの半数で口腔アレルギー症候群を発症すると考えられています。ハンノキアレルギーは血液検査で調べることができます。

どんな食べ物で多いの?

口腔アレルギー症候群
様々な食物でアレルギーを起こす可能性があります。

どんな花粉でどんな食物に気をつけたほうが良いかは下の表をご参照ください。ただし、この表に載っていない食物でも症状を起こすことがあります。実際に自分が食べて症状が起こったものは注意するようにしましょう。

検査・治療は?

症状を起こしやすい物質があるので、あらかじめ専門医でアレルギー検査をして見てもよいでしょう。ただし、検査の結果と症状は必ずしも合致しないことがあります(例えば大豆アレルギーでは血液検査で陽性でも豆腐などは食べられることが多いですが、逆に豆乳では血液検査で陰性でも症状が出やすいことが知られています)。また同じ果物でも熟しているものを食べたら症状が出るが、熟して無ければ出ないということもあります。他に、加熱したエビを食べたら出るが、加熱していなければ出ないといった場合もあり、検査だけではアレルギー反応を正確に予測できないのが現状です。自分で記録をつけるなどして怪しい食品を知っておくことがとても大切です。

また、万一に備えて症状が起こった時のために薬をもらっておくのもよいでしょう。それでも症状が起こった時は速やかに医療機関を受診しましょう。気分が悪くなったり息がしんどくなるようなアナフィラキシーを起こすことがある人はエピペンの処方が必要な場合もあります。

下記の外部サイトでも詳しくハンノキの食物アレルギーについて説明してありますので参考にしてみましょう。

https://brand.taisho.co.jp/allerlab/kafun/021/

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