乾癬
赤くてかさかさした皮膚症状が体のいろいろなところに出てきます。
乾癬の爪症状
爪が凸凹することもあります

体の色々な所に赤くカサカサした皮膚症状が出現します。

頭皮や髪の生え際にも皮膚症状が出現します。また、爪にも変化が現れることもあります。

うつる病気ではありませんが、非常に治りにくく、治療に時間がかかる病気です。

以下の外部ウェブサイトも詳しい情報が載っていますのでご参照下さい。

乾癬.com 乾癬パートナーズ

治療法は?

乾癬治療図
乾癬の治療は症状によって様々な方法があります

今のところ、乾癬を完全に治す治療法はありません。 日常生活での注意に加えて、薬で症状を抑えることでなるべく「生活の質」を損なわずに日常生活を送れるようにすることが治療の目標と言えます。 下の図のイメージで治療法を選んでいきます。

・ビタミンD3外用薬
皮膚の細胞の異常な増殖をおさえる事で皮膚の盛り上がりや、皮がむけるのを防ぎます。ステロイド外用薬ほど即効性がなく、効果がでるまでに1~2ヶ月かかりますが、ステロイド外用薬の副作用が現れにくい薬です。

・ステロイド外用薬
皮膚の炎症を抑えることで皮膚の異常な増殖を軽減します。即効性があり、治療コストが安いのがメリットですが、長期使用では赤みや皮膚がうすくなる副作用が出ることがあります。

・ビタミンA誘導体内服薬
皮膚細胞の生まれ変わりのサイクルを整えることで症状を改善します。高い効果がありますが、体の皮膚がポロポロむけたり、唇がカサカサになる副作用がほとんどの人に見られます。また胎児に奇型が生ずる副作用があるので、のむのをやめてから一定期間は避妊しなければなりません。高脂血症や肝機能障害を起こすことがあり、定期的な検査が必要です。また、薬剤費が外用剤に比べると高価です。

・免疫抑制剤内服薬
皮膚の異常増殖を起こす原因となる免疫細胞の働きを抑えることで症状を改善します。即効性があり、非常によく効きます。長期に使用すると腎臓に障害を起こすことがありますので、定期的に血液検査をします。血圧が上昇することがありますので毎回血圧を測定します。薬剤費がかなり高価です。

・新しい光線療法=ナローバンドUVB・エキシマランプ
新しい紫外線療法=ナローバンドUVB・エキシマランプ療法が保険適応となっています。
乾癬・アトピー性皮膚炎掌蹠膿疱症円形脱毛症白斑やある種の皮膚癌などでも高い効果が認められています。当院では最新の全身型照射器を活用して治療を行っています。詳細はこちらをご覧ください。
ただ紫外線には発癌性がありますので、専門医による診断・治療計画が必要です。当院でも積極的に治療を行っています。

・生物学的治療法
上記の治療法を試みてもどうしてもコントロールが難しい最重症の乾癬に2010年からインフリキシマブという点滴の生物学的製剤の使用が認められるようになりました。以前から関節リウマチの治療などに用いられてきた治療薬です。様々な副作用・注意点があったり、治療を受けられる施設が限られている事もあり、まず主治医の先生にご相談されてみるのが良いでしょう。

上部へスクロール