ニキビの保険治療|服部皮膚科アレルギー科|岡山市北区清心町の皮膚科・アレルギー科・美容皮膚科 ニキビの保険治療|服部皮膚科アレルギー科|岡山市北区清心町の皮膚科・アレルギー科・美容皮膚科

Acne-2 ニキビの保険治療

ニキビとは?

にきび(尋常性ざ瘡)は、毛穴が詰まり、皮脂や汚れが溜まることで発生する皮膚のトラブルです。思春期に入るとホルモンの変化により、皮脂腺が活発化し、皮脂が過剰に分泌されることがあります。これが毛穴を詰まらせ、にきびができやすくなります。

ニキビの原因は?

1.皮脂の過剰分泌

思春期や月経周期、ストレスなどでホルモンバランスが変化すると、皮脂が過剰に分泌されます。これにより毛穴が詰まりやすくなります。

2.角質の肥厚

古い角質が正常に剥がれ落ちず、毛穴の出口を塞いでしまいます。これが皮脂の排出を妨げ、にきびができやすくなります。

3.アクネ菌の増殖

毛穴に溜まった皮脂を栄養にして、アクネ菌(C. acnes)が増殖し、炎症を引き起こします。

4.その他の要因

ホルモンバランスの乱れや生活習慣の悪化、過度のストレス、洗顔不足、脂っこい食事、遺伝的な要素などが、にきびの発生に関係します。

ニキビの症状

皮脂分泌が多いと、角質が毛穴の出口で詰まりやすくなります。出口がなくなった皮脂が毛穴の中にたまります。表面から見ると毛穴が白っぽく見えるので「白ニキビ」と呼ばれることがあります。また、毛穴の出口に汚れがつくと「黒ニキビ」と呼ばれたりします。

出口を失った皮脂が毛穴の中に溜まって毛穴全体が盛り上がってきます。膿んでいないけれど小さく毛穴が盛り上がっている状態です。ニキビ菌は皮脂が大好物なのでニキビ菌が増殖していきます。この時点までに毛穴づまりを開放して毛穴に溜まった皮脂を外に出すことができれば跡を残さずに治すことができます。

ニキビ菌が大増殖して炎症を起こすと赤く腫れ上がり、膿がたまります。炎症を起こすと皮膚や毛穴の組織が破壊されてしまいます。するとニキビの炎症が治まっても後にしつこく残る赤みや凹みといったニキビ跡ができてしまいます。つまり、ニキビ跡を残さないようにするためには膿む前に治すことが大切なのです。

ニキビ予防のポイント

■健康的な食生活

バランスの良い食事が基本です。具体的には、野菜、果物、たんぱく質を意識的に摂取することが推奨されます。糖分や脂っこい食べ物の摂りすぎは皮脂の過剰分泌を招くため、控えめにすることが大切です。また、低グリセミック指数(GI)の食品は、血糖値を急激に上昇させないため、皮脂の分泌を抑える効果があります。例えば、玄米や全粒粉パン、豆類などを取り入れることが推奨されます。

■適度な運動とストレス管理

適度な運動は血行を促進し、肌の新陳代謝を活発にします。これにより、老廃物が排出されやすくなり、肌の健康が保たれます。またストレス管理も重要です。ストレスが溜まるとホルモンバランスが乱れ、皮脂分泌が増加するため、リラクゼーションや趣味の時間を取り入れ、心の健康も大切にしましょう。

■スキンケア

1日2回、朝と夜に洗顔することが推奨されます。ぬるま湯と低刺激の洗顔料を使い、優しく泡立てて洗うことが大切です。ゴシゴシこすると逆効果になるので注意しましょう。

保湿は乾燥を防ぎ、皮脂の過剰分泌を抑える効果があるため、にきびの予防にもなります。ノンコメドジェニック(毛穴詰まりにくい)な保湿剤を選び、保湿ケアをしっかり行いましょう。
紫外線はにきびを悪化させる可能性があるため、日焼け止めの使用が推奨されます。ノンコメドジェニックな日焼け止めを選ぶと良いです。

当院のニキビ治療は?

■過酸化ベンゾイル(塗り薬)

アクネ菌を殺菌し、毛穴の詰まりを改善する効果があります。炎症性のにきびに効果的で、保険適用もあります。ただし、妊娠中や授乳中の使用は推奨されません。副作用としては乾燥や刺激感があるため、保湿剤との併用が推奨されます。

■アダパレン(塗り薬)

レチノイド系の薬で、毛穴の詰まりを防ぎ、肌の新陳代謝を促進します。赤ニキビや中等度のにきびに効果的で、保険適用がありますが、妊娠中や授乳中の使用はしてはいけません。

■アゼライン酸(塗り薬)

皮脂の分泌を抑え、菌の増殖を防ぐ作用があります。妊婦や授乳婦でも使用が可能な治療薬で、軽度から中等度のにきびに効果的です。ただし、保険適用はありません。

■イオウ製剤(塗り薬)

皮脂を抑え、古い角質を取り除く効果があります。妊婦・授乳婦でも使用が可能で、保険適用があります。副作用が少なく、軽度のにきびに適しています。ただし特異な臭いがし、乾燥しやすいのでやや使いづらいお薬です。

■抗生物質(塗り薬)

ニキビ菌に効果がある抗生物質の塗り薬です。ジェルタイプ、ローションタイプ、クリームタイプ等様々なタイプがあります。軽症のニキビに単独で使用したり他の薬と組み合わせて使います。

■漢方薬(飲み薬)

補助的な治療法として使われ、妊婦・授乳婦でも使用可能です。保険適用があり、軽度から中等度のにきびに対して効果が期待できます。生理前に悪くなるニキビ、便秘で悪化するニキビなど全身状態に影響されるニキビの治療に向いています。

■抗生物質(内服薬)

炎症を抑え、菌の増殖を防ぐ効果があります。重度のにきびに使用されますが、妊娠中や授乳中の使用は推奨されません。保険適用があり、医師の指導のもとで慎重に使用することが必要です。腸内環境の悪化や膣カンジダ症のリスクが上がるため、当院ではなるべく使用を最低限にとどめています。

ニキビの自費診療

ニキビは保険診療で炎症を起こす前に治してしまえば傷跡や赤みを残さずに治せますので、適切な保険診療を行うのが理想的です。しかし、すでにできてしまった赤みやくぼみなどについては保険診療では対応できません。
赤みや凹みのためにコンプレックスを持ったり悩んでいる方も多いため、当院ではニキビ跡の治療は自費診療で積極的に行っています。詳しくはコチラのページを御覧ください。

よくある質問

Q:にきびを触ると悪化しますか?

A:にきびを触るとニキビ菌が広がり、ニキビが悪化する可能性があります。また潰してしまうとニキビ跡が長く残りやすくなります。触らずに早めに皮膚科を受診しましょう。

Q:洗顔は一日何回がいいの?

A:朝夕一回ずつは最低行いましょう。水やお湯で洗うと汚れを落とすためにゴシゴシ洗ってしまいやすいので洗浄剤を使って洗いましょう。洗顔した後は必ず保湿を行いましょう。

Q:ニキビ治療薬を塗った後にメイクをしていいの?
A:メイクは可能ですが、ノンコメドジェニックの製品を選び、肌に負担をかけないよう注意しましょう。

Q:食事でニキビが悪化することがあるの?
A:糖分や脂っこい食べ物はにきびを悪化させることがあります。バランスの取れた食事が基本です。

Q:妊娠中でもにきび治療薬は使える?
A:アゼライン酸やイオウ製剤は妊娠中でも使用可能ですが、過酸化ベンゾイルは有益性が危険を上回る場合のみ使用し、アダパレンなら使用を避けるべきです。抗生物質の塗り薬は安全に使えます。詳しくは医師に相談しましょう。

Q:ニキビ跡の治療はどうすればいいの?
A:基本的には膿んでしまうと跡が残るので膿む前に皮膚科で適切な治療を行うのが理想的です。また赤みはほとんどの場合半年程度で消えていきます。

Q:ストレスがニキビの原因ですか?
A:ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂分泌を増やす原因となります。ただしストレスはすべての病気に関係しているので、ストレスだけが原因ではありません。

Q:ニキビは自然に治るの?
A:ごく軽いニキビは自然に治ることがありますが、思春期のニキビは角栓をつくってひどいニキビ跡を残すことがあります。思春期は特に外見が気になりやすい時期です。コンプレックスの原因になることもありますから、ニキビができたら早めに皮膚科専門医を受診させてあげてください。

参考になる外部サイト

ニキビについて下記外部サイトにも詳しくまとめてあります。

https://www.maruho.co.jp/kanja/nikibi/index.html