手足やワキの汗が多かったり臭いが気になっている方はかなり多くおられます。幾つもの治療選択肢がありますので、症状によってその方にあった治療法を選択することになります。

多汗症の治療法

制汗剤
最も安価で基本的な治療です。市販品で効果があればそれで良いでしょう。当院では塩化アルミニウム制汗剤を調合しています。また2021年から新たにエクロックゲルという制汗剤が保険適応となりました。塗り薬の治療法は最初に試してみるべき治療法といえます。

安定剤
緊張して汗をかく場合に安定剤の内服が効果的な場合があります。

胸部交感神経節焼灼術(手のひらの場合)
入院・全身麻酔手術で主に手の汗をおさえます。効果が高い場合もありますが、手の汗が減った分だけ別の場所から汗が多く出る代償性発汗が見られる事もあります。関連病院に紹介しています。

イオン導入
水道水を使ったイオン導入が一定の効果があります。当院では行っておりません。

ボツリヌストキシン注射(ワキの多汗では15歳以上が保険適応)
ボツリヌストキシンという注射でワキの汗を劇的に減らすことができます。効果は数ヶ月間(個人差があるが平均で4~6ヶ月程度)持続します。当院では現在行っておりません。

臭いの治療法

臭いの多くは皮膚表面に汗が長時間残ることで皮膚表面の常在菌で汗が分解され、その分解産物によっておこっています。汗を少なくする上記の治療とともに、皮膚表面の常在菌の働きを弱める外用剤などの治療でほとんどが改善します。それでも改善しない場合には手術療法となります。

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