主に4月から10月頃にかけて、庭や公園、野山などの自然が豊かな場所に行った後に、体の一部に集中して赤い小さい痒い斑点が多発することがあります。
おもにチャドクガという蛾の幼虫によって起こるので、毒蛾皮膚炎と呼ばれています。
触っていないのに毛虫に刺された?
チャドクガの毛虫には毒針が数十万本生えており、近づくと毒針を発射しますので、直接触らなくても近づいただけで毒針に刺されてしまいます。「私は毛虫に触っていない」という方が多いのですが、大抵の場合は知らない間に近くにチャドクガの毛虫が居て、毒針にやられているわけです。さらには、植物や落ち葉、洗濯物にも毒針が飛んできて付いていることがあり、室内でずっと過ごしていても衣類についた毒針で被害をうけることもあります。
刺された所以外にもあとから増えてくる
チャドクガによる皮膚炎のような激しい皮膚炎を起こした時には、最初に全く症状がなかった場所に新しく全く同じような皮膚症状が出てくることがとてもよくあります。よく気を付けてみてみると、後から出てくるぶつぶつは左右対称に出てきていることが多いことに気づきます。刺されていないところに増えているから毒蛾皮膚炎ではないとは言えないので注意が必要です。
どんな所が要注意?
チャドクガが多いのはサザンカやツバキなどです。写真のように密集して小さい毛虫がたくさんいる場合には近づかない方がいいでしょう。
駆虫剤などを撒いてもらった後や剪定の後の落ち葉などをかき集めている時に舞い上がった毒針に刺される方もおられますので、業者さんにまかせてしまったほうが良いでしょう。
刺されたらどうしたら良い?
目に見えない無数の毒針が皮膚や衣類に付着していますので、早めに衣服をそっと脱いでシャワーを浴びるのが良いのですが、殆どの場合は気づかない内に刺されているので、実際はなかなか難しいようです。最初は一部に固まって赤い斑点が出るだけですが、放置すると刺されていない所まで同じようなブツブツが出てくるのが特徴です。怪しいと思ったら早めに皮膚科を受診するのが良いでしょう。